2009年5月23日土曜日

一号機 ホワイトで完成

なんとか形は出来上がった一号機バイオリン。ネックを取り付けて、フィッティング類をつける頃などは、もう早く音が聞きたくて、居ても立ってもいられない。
自分の手で作ったバイオリンがいったいどんな音がするのか・・・?これはもう早く弾いてみたくて、どうしょうもない気持ちになる。
(肩にコルクシートが貼ってある。これは最終仕上げの養生用だったっけ。)
ホワイトバイオリンの状態で絶対音を出してみたかったのだ。フィッティング類を取り付けると、いよいよ待ちに待った音出しの瞬間だ!
おもむろに弓を弦に乗せ、弾き始める・・・
ボーーー(G線)
おおおおぉっ!!!音が出たあぁぁ!!しかも結構G線太くてでかい音!
他の弦はどうかな?
D線・A線もけっこう音量がある!E線はちょっと音量少ないけど、でもいい感じ!
いろいろと弾ける曲を弾いてみた。当時レッスン中だったザイツのコンチェルトNo.3なぞ・・・
う〜ん、演奏技術はまあ置いといて、音はそんなに悪くないんじゃないの?いろいろ失敗の連続だったけど、バイオリンになってくれた!音は若々しくて張りがあるなぁ。
では、早速レッスンに持っていってみるべし。

当時の先生(この女の先生、自分にとってはすでに3番目の先生)に見せてみる。結構驚いたみたい。まあ手作りバイオリンをレッスンに持ってくる生徒はあまりいないだろう。
先生に弾いてみてもらう。
・・・
・・・
先生『へ〜』
・・・
・・・
って、おい!コメントそんだけかよ!もっとなんかないのか、おもしろ〜いとか、すご〜いとか!ほとんどコメントはないままおもむろにレッスン突入。
なんだそりゃ。

と今考えると、それが正直なリアクションだったのでしょう。別に音に関してはすごい!とか
いう印象もなかっただろうし。特に指導者などは耳も肥えているはず。それよりも雑音とかの方が気になったのかもしれないし。
人間はけっこう正直なもんで、こういう時ウソっぽいコメントとかはあまり言えないものですね。
悪いコメントは特に言えないはず。だから先生のリアクションからだいたいどんな印象だったのか、
今では想像できる。

作った側にとっては特別なもの。弾く側にとっては多々ある中の一つ。
客観的な視点で見れるのは言わずもがな後者であり、
作る人間はいつも心に留め置くべきものだと感じたのだ。
そうは言ってもやはり自分の作った楽器というのは、思い入れが強いものですが。

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