2009年8月31日月曜日

f字孔を書く

台風がまともに関東に来ていますが、いかがお過ごしでしょうか。
工房ふじのでは表板のアーチングに入っていますが、なかなか先に進んでませんね。
先週までで、だいたいの形は出来上がったところでした。
しかしf字近辺は一発OK!とおおざっぱにやりたくないので、ここから慎重にやっています。


まずはモデルのポスターからF字孔をコピー。写真からのコピーなので表板隆起分を考慮しなくてはいけない。
幸いなことに、F字孔周辺の詳細データが記載してあるので、それと照らし合わせながらコピーを作成。それを表板に書き写してみる。
Fが入っただけで、全然印象が変わりますね。まだ書いただけなのですが!

Fの下の目玉付近は以前から隆起が高すぎるんじゃないかと危惧していたが、実際Fを書いてみるとやはり高すぎることが判明。
アーチングゲージどおりに作った箇所ですが、やはりゲージだけを信用すると間違いの元になったりしますね。
ポスターにのっているアーチがどれだけ信用できるのかと、改めて考えさせられる。
というのは、横から見たFを本物と比較すると良く分かるので。本物はF字孔はほとんどパラレルに近いといっていいだろう。
自分のはあきらかに下の目玉側が上がりすぎかな。
もちろんあがっていても良いとは思います、それも個性だし、そういう楽器も多々ありますしね。


修正前です。けっこう上がっているのが分かる。
ただF字孔近辺の隆起は楽器の印象を大きく左右すると感じるので、いま慎重にアーチを修正してます。


修正後。
だいぶ下側も落ち着いてきました。といってもまだ完成ではありません。
まだ左側だけです。
ストラドのようなスリム&エレガントな印象を与えるのは、すっきりとしたF周りなのではないかと感じるこの頃です。

もう片方も徐々に修正中。
しかし最近は間近にせまった展覧会の絵を準備するのに忙しい日々です。


2009年8月26日水曜日

お知らせ〜

9月4日〜7日まで
東神奈川駅にある「かなっくホール」にて水彩画の展示会を開催します。
個展ではなく、ちょっとお付き合いのある方々とともに展示会をやるのです。
その名も「元気の出るアート展」
僕のように水彩画あり、油彩画あり、写真や手芸などなど、さまざまな種類の アートが展示される予定です。
お近くにお住まいの方、近くにお越しの方は ぜひぜひご来場くださいませ。 入場自由です。
僕自身も週末は受付け辺りにいるかもしれません。

[アクセス] 根岸線東神奈川駅または京急線仲木戸駅より徒歩5分。
かなっく ホール 3F B展示ホール
am:10:00〜pm:17:00まで
(最終日はpm:1:00まで)

本当は作製中の4号機を完成したら持っていきたかったんですが、とても間に合わず!
今回はとりあえず水彩のみです。
主催者の方から、「会場でVnを弾いてくれませんか」と尋ねられたのですが、 いやいやいやいや、無茶言わないでください(汗)。
どうも彼女は僕をプロの演奏家かなんかかと勘違いしてらっしゃるようで・・・ (笑)
僕は一介のアマチュア演奏者にすぎないのですヨ。
弾けるとしたら最近レッスンでやったモーツアルトのアダージョくらいですかね 。 (まだ音程微妙!)
あとはタイスの瞑想曲かな(これも音程微妙だけど!)

2009年8月25日火曜日

引き続きアーチング

(先週末。まだガタガタっす。)

ひきつづきアーチ作製中です。
表板のアーチ作製にとりかかってますが、まだ終わっていません。
縦ラインの作製の後、横ラインを作っており、全体のバランスを考えながらちまちまと作業を進めております。
なかなか進まないんだなー、これが!
「表板は楽器の顔になるのだ。だから作業も慎重に進めなくては。」
などと考えていたら
「メガネは〜顔の一部です〜。だか〜ら東京メガ−ネー」
なんて懐かしいCMが頭に浮かんで来た。そういえば昔はよくメガネ屋のCMがTVでよく流れてたし、メガネドラッグなんてのもあったですね。
今は見ないですねー、どうしちゃったのでしょうか。昔のCMソングは頭によく残るのが多かったなあ。

(まだゲージにぴったりではない。でも、ゲージを過信せず自分の感性で形を整えるのも大事)

と、そんなことはどーでもいいのですが(^^;)
引き続き表板のアーチングをやっています。しつこいくらいに。
いや、やっぱりここは妥協できないんですねえ。楽器を目にした時、表板の形、膨み、全体のバランスは、かなり見る人の印象を左右する大事な部分だと思うのでス。

(昨日。だいぶそれらしい形になってきたかな?)

まあこの楽器は自分のために作っているのでそこまで執着しなくてもいいっちゃいいんですが、一応オケのお友達に完成後にお貸しする予定でもあります。
そんなこんなで他人様の評価も一応気にしつつ、自由に気ままに作製はつづきます。


2009年8月18日火曜日

アーチ作成中!

ぼちぼちとですが、表板の作成を進めています。
パフリング関係が終わったので、アーチングをはじめたところです。


写真は縦ラインがだいたい出来たところです。ストラドのこのモデルはPG(プリマグランデ)なのか、G(グランデ)なのか、僕は知らないのですが板の膨らみ方が以前作ったグアルネリとはまた違っていてとても面白いです。
作っていて感じる印象は、まるでハイアーチタイプの楽器のようだ。でもシュタイナータイプと比べるとやはりストラドの膨らみは優雅さがある気が・・・。
写真の状態はまだまだ膨らみが大きく、フライパンの底みたいですが(^^;)

2009年8月14日金曜日

今週三日間で

今週けっこう、仕事しました。僕がんばっちゃいました。
前回前円後円墳状態までこぎつけた表板だけれども、今週平日中にけっこう進めちゃいました。まあ、やることは裏板とこの辺同じなので、ブログでいちいち書くまでもなくサクサクとやっちまいな、というわけでさー。
エッジの厚さを決めて、パフリング溝を掘る。裏板より柔らかいのでカンタンなはず!なのだけど、かえってこれがミスをしやすいというか、、、。実際に作るとわかってもらえると思うんですが。


パフリング溝を切ったら、パフリングを入れて行く。
コーナーの合わせは、相変わらず嫌いですね〜。よく、ここが一番腕の違いが出るところだと、いいますが、実はコーナー以外でも実力は出ちゃうもの。コーナーだけに気を取られると、他のところで気付かないうちにミスってたりするし(汗)

一日後。パフリングのニカワが乾いて、少し内側を彫り込みました。コーナーはまあまあ、それなりに出来た方ですが、もともとのモールドの時点でちょっとコーナー部がきつくなりすぎた感があるのです。次回はそこらへんもちょっと注意だね〜。

さらに調子にのって、アーチングまで始めてしまう。
え〜、この仕事のペース、私にしたらかなり早い方なのですよ。平日夜だけでけっこう進めたので。
しかしやっぱり、パフリング入れはストラドと同じくカッサキューザにしようかなあ、とつらつら思うこの頃。エッジの厚さは最終的に箱を閉じた時点で音を聞いて決めるべきだと思うので、、、。最初にパフ入れちゃったら、パフの深さ、エッジの厚さがそこで決まってしまうので、後で追加調整する方が難しい。
やっぱり今度からカッサキューザだな〜。問題はそれが自分に出来るのか?ってことですが(笑)


2009年8月10日月曜日

ライニング整形と表板

僕の夏休み、あっというまに終わっちまいました。一週間はあっという間。
僕はこれから他の皆さんが休む中、チマチマ働くのです。唯一良いことといえば、お盆中は車も人も少なく、通勤は楽なことぐらいですかね〜。

さて夏休み最後ということで、四号機の製作も鋭意進めておりました。
先日はったライニングを整形して贅肉をそぎ落とした。たかがライニングだけれども今回もいろいろと学ぶところはあった。横板との隙間が開かないようにと、ミニクランプで挟みまくったのだけど、これもけっこう難しい。ほとんど隙間ないレベルに仕上がったのだが、本人的にはまだ納得していません。次はもっとこうしよう、と考えながら作業を進めるのですがまた時間があくと忘れてしまうので、記録、記録。



次いでブロックを最終形成。こちらも贅肉を落としてだいぶスリムになりました。この時点で重量は168gになりました。どうなんだ、重いのかな、普通なのかな?裏板+横板+ブロックの重量は今まで記録がないのだ。

とりあえず、横板&裏板は一段落。
やっと表板にかかれます。長っ!
この間アウトラインは書いておいたけど、改めて確認。やはり若干以前と変化が生じている。表板を切り出して、エッジから10mm幅程度をトリミング。ここまでの作業はさすがに表板はやわらかいだけあって、早い。それほど手こづらずに作業は進みました。でもこの辺り、裏板と内容は同じなので見た目あまり面白くないかもしれないすね。
まずはエッジの厚さを3mm~4mmに。このままだとちょっとパフリング溝を掘りにくいのでその内側を少し削り取ります。やはりスプルースは削りやすくていいなぁ。



ここまで来ると、表板はみごとな前方後円墳、いや前円後円墳といった感じをかもし出す。
行田のさきたま古墳群を髣髴とさせる。(いやいや、行田の古墳はこんなに立派じゃないが)まあとにかく古墳みたいなのデスヨ。



さてここからはちょっと慎重にエッジの厚さを出していきます。
ストラドのエッジは部位部位で微妙に異なっていて、そこかしこに意味を感じさせます。

でもまだまだここの厚さだしでも時間がかかるので、今回はここで時間切れ。また今週以降ボチボチやるしかないなあ〜。

2009年8月6日木曜日

モールドをぬく

さてさて、裏板の接着はうまくいきました。
今回、けっこう狙い通りの位置に接着でき、満足です。
今まではいつも、目標位置から1mmとかずれる箇所があったりしたので。
てなわけで、モールドをついに抜く日がやって来ました。表側9mm厚のモールド1はブロックに接着してないので簡単にとれます。
12mm厚のモールド2は慎重に接着部をはがして、横板から抜きます。

抜けやした。昔はよくナイフでこじったりして、裏板まで傷つけたりしたものです。
モールドを抜くと、ようやっと楽器らしくなって来ましたね!
重さはどれくらいあるのか、気になって計ったら177gでした。これからブロック削ったり、ライニング貼ったりでまた変化しますが、参考まで。
組んだ後のタップトーンも気になったので、測ったところ
M5:B♭、M2:B、M1:B
と、全体的にBになりました。サッコーニの記述通り、B付近になったので少し嬉しい。ニス塗りで少しピッチ上昇を考慮するとちょうど良いくらいか。もしくはも少し削ってもいいか。

続けて、表側ライニング貼りつけ。今回のライニング材は、裏側のものとは材料が違う。というか購入場所が違う。これは両方スプルースなのか、それとも柔らかいやつは柳なのか?購入先でも不明なので、不明です。
裏側のはベンディングしてて感じたが、けっこう硬い。今回のは割としなやかで柔軟性があるようだ。どちらも裏板表板の材質に近いので良い効果が得られるかな?出来てみないと分かりませんが。


2009年8月4日火曜日

裏板をはっとく

ただいま夏休み中の工房ふぢのです。しかし、蒸し暑い日がつづきますね。これでも冷夏だというから、農作物は大丈夫なのだろうかと、ちょっと心配になります。
先日表板の作成に入ったものの、やはり裏を横板にとめておこうと接着することに。ライニングを貼ったりして行くうちに、微妙に横板の大きさが変わるのでやはり先にモールドを抜いて通常通りに手順を進めておこうと決定。
ほんとは、裏と表ほとんど同じように作ろうと思っていたのですけど。(一緒につくればいろいろと合わせたりしやすいし)
でもまあ、そんなわけで裏板を横板に接着!

と思ったら、裏板のエッジ処理するの忘れてた〜。エッジの内側を削っておかないと、後で接着してから削るのは大変なのです。もう接着はほぼ終わってたんですけどね、しょうがなく剥がして、エッジを削り、もう一度接着しました。
なんか今回いろいろと、抜けている部分があるというか、、、久しぶりなのでボケてるというか(汗)

昨日のちょっとおもしろい写真。口がなんか、すごいことになってますなあ(笑)

2009年8月3日月曜日

手術しました

我が家のすたあ、ロペットくんですが一昨日きゅうきょ手術をされました。
五日ほど前に左目がチェリーアイという病気になってしまったのです。まあ病気と言ってもすごく大きな病気ではないのです。瞬膜が外部に膨れ出て来て炎症を起こして、赤くさくらんぼのように見えるのでチェリーアイとよばれるらしいです。

近所の獣医さんに行って点眼薬をもらいましたが、治らないため、ちょっと離れたところにある高度医療動物病院にて手術を実施。
昨日帰って来ました。手術直後なのでエリマキトカゲになっています(^^)


左目の瞬膜は手術で軟骨の一部を切除して内側に引っ込めるということをしたらしいです。炎症を起こしていた左目は通常にもどりました。が、まだ充血してしばらくは赤い状態が続くそうです。しばらくは安静が必要ですが、本犬はもう遊びたくて仕方ない〜という様子。しばらく我慢してちょ。

アンテルセルティック・フェスティバル(ロリヨン)

今、フランス・ブルターニュの地方都市Lorient(ロリヨン)では、世界最大級のセルティックフェスティバルが開催中です。
毎年、8月初旬に開催される、ケルト(セルツ)のお祭りですが、ロリヨンの街はケルト一色になって世界中からお客さんが集まります。
うちの奥さんの従姉妹ルーシーが今年の祭りの様子をビデオで撮ってくれました。



いいなー(^^)この感じですよ。
クラシックとはちょっと違いますが、この底抜けに明るい曲調とノリ、たまらないです。
ちょっと遠目なんで、左端のバイオリンプレーヤーがあまり見えませんが、雰囲気はつたわるでしょうか?


2009年8月2日日曜日

4号機進捗 表板

今日から僕は一週間、夏休みです。なので、工房ふぢのでは、さっそく四号機の作成を進めるということにしたいのですが、他にもいろいろやることがあるので、どこまで出来るかはまだ未知数です(^^;)

裏板の製作がだいたい一段落したので、ようやく表板に取りかかろうと思います。いやあ〜長ったですね、ここまでが。(汗)

表板は、あらかじめ接ぎまでは終わっていたのでした。(5月か6月?おぼえてませんが)写真が、ピンぼけですいません(汗)
とりあえず、こいつの平面だしをしないと。というわけで、カンナがけです。手作業だとゆうに半日はかかります。僕はめんどくさがりなので、電動カンナであるていど一気に削ります。(時間もったいないし!)最後の仕上げは普通にカンナで丁寧に仕上げました。

縦横斜め、いずれのラインにおいてもきっちり平面、出てるかな?
ついでに表側も削って、だいたいの高さを出しておきました。通常、ストラドは15mmくらいのようですが、今回のKRUSEは16mmあるようなので、ちょっと注意。
ちょっとマージンのこして作業終了。


ついでなので、アウトラインまで書いときました。この板、端にちょっと節がはいっていたので、そこは避けました。そこ以外はとてもまっすぐで、良い年輪が走っています。そして目もつまりすぎず、広すぎず。節のあたり、ちょっと年輪が曲がっていて面白いなあ、と思わせる部分もありますが、ここはちょっと使うのを我慢。振動の伝達を優先するならまっすぐがいいのでしょうかね、やはり。
本によっては、ストラドも少し木目の曲がったものも時々使ったとありますが、他の本では絶対にまっすぐなもの以外使わなかったとか、、、意見が分かれていますね。

僕は多少曲がっていても、個性があるのはいいな、と思ってしまうのです。