2009年4月13日月曜日

初めてのレッスン

2005年5月、生まれて初めてバイオリンを手にして、半年ほどが経過した頃だった。
時折友人との飲み会などで酔っぱらったいきおいで、
『おい、ちょっと弾いてみてくれよ』
などといわれると、
『しょうがねえなぁ』
といいながら、ちょろっとジブリの曲などを弾いてみると、
『ひでえなぁ(笑)』
と、よくいわれたものだ。

ひでえのは、わかってる。まあ酔っぱらってることを差し引いても、確かにひどい。
そろそろ本格的にちゃんと誰かに教わらないと上達はできないな、と感じ始めていた頃だった。
しかし、そうはいっても東北のど田舎の町にバイオリンが弾ける人なんてまずいない。
どこかに教えてくれる人は、いねーのか!
そんな時だった。120kmはなれた県庁所在地に、カワイ音楽教室なるものがあって、そこにバイオリン指導もあることがわかった。
120km、、、今考えたらそうとうクレージーな距離だ。でも、そうえもんに選択の余地はなかった。教えてくれるとこがあるなら、いくっきゃねーっしょ!
そんなわけで、毎週月曜日に往復4時間の距離を行くことに決めたのだ。

たまにその市には仕事でいくことがあったので、毎週月曜は勝手にそこへ出張ということに決めた(笑)
緊張しながら初めて行った、レッスン。心臓はドッキンドッキン。
汗ばむ手を握りながら、教室に入った。
先生はいがいなほど若い女性だった。まだ20代?
同年代とはいえ、相手は先生だ。なめてかかるのはいかん、と自分に聞かせる。

先生『弦楽器は初めてですか?』
そ『いや、ギターなら昔さわったことが...』
先生『じゃ、大丈夫ですね。』
そ『(なにが?!)』

まず、ボーイングとト長調音階なぞ弾いてみせる。で、ボーイングと楽器の構え方から全てなおされる。まずは全弓で音をだせるように。しかし、緊張のあまり弓がわらう。
ビョンビョンビョン、、、
はずかしい。でも、こちとら初心者だ。へたで当たり前。
開き直って、先生の言うことに耳を傾ける。


先生に勧められたのは、この本。
『今持ってる本が終わったら、これを始めましょう』と。
2巻からでいいんすか?
いちおう、持ってる教本(マイナーなやつ)がト長調の練習がたくさんあるから、それで十分なのだとか。

しかし、やはりちゃんとした指導を受けるのと独学では、ほんとに天地の差がある。
独学では直すのにほとんど一生かかってしまうようなことも、指導では一瞬である。

うむ。やっぱり120kmでも、はじめて良かった!と、思えるそうえもんだった。

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