2009年4月5日日曜日

はじめの出会い

2004年12月、東北のある酒蔵で働いていたそうえもんは、クラシック音楽を日本酒の発酵中に聞かせていた。
(北陸か新潟の方の酒蔵はモーツアルトを聞かせて造る酒で有名になりましたネ)

はじめは酒に聞かせるのが目的だったのが、いつしか人間の方がその音楽にのめり込んでいた。そのうち、男は中でも美しい響きを放つバイオリンの音に夢中になった。

『いやいや、バイオリンてあらためて聞くと、すげーな。
こんな音出せるようになるんかな。自分でもだせるんかな?
自分でこんな弾けたらいいな、きっと気持ちいいんだろうな。
いっちょやってみっか?
もうすぐ30になっちまう前に、はじめてみっか!』

と、安易な気持ちで挑戦してみる気になったのだ。
でも当時住んでいたアパートは、団地型でものすごく音が聞こえるボロアパート。おまけに階下のおばさんはすごく口やかましい人だったので、
『最初から普通のバイオリンは無理だな。
普段は静かに練習できそうなやつはないのか?』

で、みつけたのがこれだ。







某ネットオークションで¥19800でみたエレクトリックVn。弓にヘッドホンにミニアンプまでついた豪華セットで、迷わず入札ボタンを押してしまったのだった。
3日後とどいた荷物を開け、そうえもんは感激していた。
『おおお!
これが“バイオリン”てやつか!意外とちいせーな。
でもけっこう重てー。
これが弓か。なんかよくわからんけど、こんな感じでもつのか?
おおっ、音が出た!これぐらいの音なら家でも大丈夫だな。
アンプつないでみっぞー。
おおっ、音が!おもしれー!すげーすげー!』

などと一人で感動していた。これから先が大変な道のりなのも知らずにネ。

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